うつ病になった話3 〜完璧主義な私〜
うつ病になる約1年前から私は一人暮らしを始めた。
職場と実家が遠かったわけでもない。むしろ実家の方が職場に近かった。親に、もうそろそろ家出たら?なんて言われたわけでもない。
ただ、自分的に「20代半ばだし、一人暮らしくらい出来ないと大人としてダメだ」そう思っていたからである。
これは誰に言われたわけでも無い。自分が思っていただけだ。
なので、私は20代半ばに一人暮らしを始めた。
有言実行しないと気が済まないタイプである。というか、言ったくせにやらないなんでダメな人間だ。と思っていた。
一人暮らしをした理由があんな感じだったので、一人暮らしをしたからといって「私は自由だー!」とならなかった。
毎朝お弁当を作った。夕食もよっぽど残業で遅くならなければ毎日作った。掃除は、場所ごとに掃除のペースを決めて、それ通りに行った。
まぁタイトル通りの完璧主義である。
これを言うと、みんなから「凄いねー!偉いねー!」と言われる。
それで、「ふふん、偉いでしょ〜!」と思えれば少しは楽だったのかもしれない。
しかし私は、「いやこれが普通だし」と思っていた。
むしろ、疲れていて自分で決めた掃除が出来なかった時や、寝坊してお弁当を作らなかった時、それはそれはかなりの罪悪感に襲われた数日凹んだ。
「自分で一人暮らししたいと言って家を出たのに、ちゃんと一人暮らし出来ていないなんて親にどんな顔して会えばいいかわからない。私はダメ人間だ。こんなこともできないなんて」と。
必要以上に自分を責めた。
そして、そんなことを思ってるもんだから、実家は一人暮らししてた家から近かったのに、全く実家に帰らなかった。
「実家に帰ったら、こんな数ヶ月しかもたなかったのって思われる。大人なんだから、親に甘えちゃダメだ」と思っていた。
休みの日も全て家事にあてた。仕事が毎日9時〜21時くらいあったので、仕事がある日は家事があまり出来ない。なので、休みの日に作り置きをしたり掃除をしていた。
そんな私は休みの日も仕事をしている精神状態になっていた。
こんな感じの生活を約2ヶ月くらい過ごした私は、情緒がおかしくなった。
・意味もわからず泣く
・不眠症→過眠症の繰り返し
・日中は、毎日が二日酔いか?というくらい頭がガンガン痛くて、ぼーっとする。
これでもなんとか生活していたが、
4〜5ヶ月目頃に風邪を引き、長引いて副鼻腔炎と咽頭炎になり、これも長引いたが、やっと治ったと思ったら、ウイルス性の胃腸炎になって39℃の熱と下痢と吐き気で完全にバタンキューになった。
ここで初めて母に連絡した。自力で動けなかった私を病院まで連れて行ってくれた。しかし、薬を貰ってからは、こんな状態でも一人でなんとかご飯作って食べて治した。
自分がしんどいことよりも、仕事を休んでいることに対しての罪悪感がすごかった。その時上司も少し体調を崩していて、「私もしんどいんやけど」と言われているのだろうかとかも思っていた。
この時は「うつ病」にはなっていない。
今考えれば、なる寸前だったのかもしれないが、自分自身の優先順位はかなり低く、何も考えてはいなかった。目先の、一人暮らしをすること、仕事に行くことだけでいっぱいいっぱいだった。自分について何も考えられていなかった。
でも、今思えば、突然「うつ病」を発症したとかではなく、こういった積み重ねが積もりに積もったのだろうな~と思う。
これは、今だからそう考えれるのであって、その時は考えられていない。
ではまた。